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カスタマーハラスメント防止規程
コード: VI-004 / カテゴリ: コンプライアンス
このテンプレートが必要な理由
顧客等からの著しい迷惑行為(身体的攻撃、精神的攻撃、威圧、執拗な要求、性的・差別的言動、SNS 中傷等)から社員を保護するため、会社の責務、社員の責務、相談窓口、対応手順、毅然対応、取引停止・法的措置、プライバシー保護、不利益取扱いの禁止、教育・研修を定める規程。改正労働施策総合推進法(事業主の措置義務化)および厚労省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」を踏まえる。
改定時のチェックリスト
関連法令の改正、業界団体のガイドライン更新、社内インシデントの発生時には必ず見直してください。研修・周知の記録は監査・行政調査での説明根拠になるため、改定と並行して受講記録の保存も整備してください。
テンプレート本文
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カスタマーハラスメント防止規程
第1条 (目的)
- 本規程は、〔会社名〕(以下「会社」という)の事業活動において、顧客、取引先、来訪者その他外部関係者(以下総称して「顧客等」という)から会社の社員に対して行われる著しい迷惑行為(以下「カスタマーハラスメント」という)を防止し、社員の就業環境を害する行為から社員を保護するために必要な事項を定めることを目的とする。
- 本規程は、改正労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)並びに厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」を踏まえて定める。
第2条 (定義)
- 本規程において「カスタマーハラスメント」とは、顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により社員の就業環境が害されるものをいう。
- カスタマーハラスメントの代表的な行為類型は次のとおりとする。ただし、これらに限らない。
- 身体的攻撃(暴行、傷害)
- 精神的攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、ひどい暴言)
- 威圧的な言動(大声・怒鳴り声、長時間の拘束、土下座の強要)
- 継続的・執拗な言動(同一内容の問合せの繰返し、つきまとい、SNS・電話の連続着信)
- 拘束的な行動(不退去、居座り、業務スペースへの不当な立ち入り)
- 差別的言動、性的な言動
- 社員個人への攻撃・要求(私生活への介入、個人情報の暴露要求)
- 不当な要求(金品の要求、過剰なサービス・謝罪・対応を求めるもの)
- SNS・インターネット上での誹謗中傷、無断撮影・録音、これらの公開
第3条 (適用範囲)
- 本規程は、会社の役員、社員(雇用形態を問わない)、派遣社員、業務委託先のスタッフであって会社の指揮命令下にある者に適用する。
- 本規程の対象となる場面は、会社の事業所内、店舗、訪問先、電話・メール・チャット・SNS・Web 会議等のオンライン上を問わず、業務に関連して顧客等と接するすべての場面とする。
第4条 (会社の責務)
- 会社は、カスタマーハラスメントから社員を守ることが会社の責務であることを表明し、社員に対しその旨を周知する。
- 会社は、カスタマーハラスメントに関する相談窓口を設置し、社員が安心して相談できる体制を整備する。
- 会社は、カスタマーハラスメントの事実を確認した場合、被害を受けた社員(以下「被害社員」という)の安全と心身の健康を最優先とし、必要な保護措置を講じる。
- 会社は、カスタマーハラスメントに関する基本的な対応方針・対応手順を策定し、社員に対する教育・研修を定期的に実施する。
- 会社は、被害が発生した場合の事後対応として、再発防止策の検討・実施を行う。
第5条 (社員の責務)
- 社員は、顧客等に対し誠実・丁寧に対応するとともに、カスタマーハラスメントに該当する事象が発生した場合は、ひとりで抱え込まず速やかに上長または相談窓口に報告しなければならない。
- 社員は、業務上知り得た顧客等の情報を、本規程に基づく対応の目的の範囲を超えて使用してはならない。
- 社員は、カスタマーハラスメントを受けた場合、可能な範囲で日時・場所・行為内容を記録し、証拠(録音、メッセージのスクリーンショット等)の保全に努める。
第6条 (相談窓口)
- 会社は、カスタマーハラスメントに関する社内相談窓口を人事部に設置する。
- 必要に応じて、外部の弁護士・カウンセラー等を活用した外部相談窓口を併設する。
- 相談を受け付けた担当者は、相談者のプライバシーを保護し、本人の同意なく相談内容を第三者に開示してはならない。
- 会社は、相談したこと又は事実関係の確認に協力したことを理由に、社員に対し不利益な取扱いをしてはならない。
第7条 (対応手順)
- 社員は、カスタマーハラスメントの疑いがある事象が発生した場合、可能な限り速やかに次の措置を講じる。
- 安全確保(身体的危険がある場合は退避・警備会社・警察への連絡)
- 一次対応の打切り(必要に応じて「これ以上の対応はいたしかねます」旨を明確に伝える)
- 上長への報告
- 上長は、報告を受けたら直ちに次の対応を行う。
- 被害社員からの聴取、事実関係の整理
- 必要に応じて担当者の交代・対応窓口の一本化
- 人事部および関連部門への共有
- 人事部は、事案の重大性に応じて、次に掲げる措置の全部または一部を講じる。
- 顧客等への対応方針の決定(謝罪の範囲、要求への応否、対応者の限定)
- 取引停止、出入り禁止措置、契約解除
- 警察・弁護士への相談、内容証明郵便の送付、法的措置(刑事告訴、損害賠償請求、仮処分等)の検討
- 被害社員の業務調整、配置転換、休暇取得の促進、産業医・カウンセラーへの紹介
第8条 (毅然とした対応)
- 会社は、顧客等の要求が社会通念上不相当であると判断した場合、当該要求に応じないことを明確に伝える。
- 担当部門は、対応の打切りラインをあらかじめ定め、当該ラインを超えた要求には組織的に対応する。
- 会社の責任により顧客等に損害を与えた場合の謝罪・補償は、本規程によるカスタマーハラスメント該当性の判断とは別に、契約および関係法令に基づき適切に行う。
第9条 (個人情報・プライバシーの保護)
- 本規程に基づき取得した相談内容、顧客等の言動の記録、対応経緯等は、本規程の目的の範囲内でのみ使用する。
- 録音・録画を行う場合は、可能な限り顧客等に対しその旨を告知する。告知が困難な場合であっても、業務上の正当な目的の範囲内で行うものとし、第三者への提供は法令で認められた場合を除き行わない。
第10条 (不利益取扱いの禁止)
- 会社は、社員がカスタマーハラスメントに関し、相談、報告または事実関係の確認に協力したことを理由として、解雇、降格、減給、不利益な配置転換その他の不利益な取扱いをしてはならない。
第11条 (教育・研修)
- 会社は、社員に対し、本規程の周知、対応手順の習熟、ロールプレイ等を含む教育・研修を年 1 回以上実施する。
- 顧客と直接接する部門の社員および管理職には、別途、実務に即した研修を実施する。
第12条 (改廃)
- 本規程の改廃は、取締役会の決議による。
附則
- 本規程は、〔施行日〕から施行する。