株主総会運営マニュアル
目的
このマニュアルは、〔会社名〕の定時株主総会および臨時株主総会を、会社法その他関係法令に従い、円滑かつ適法に運営するための手順を定めるものです。
上場会社および上場準備会社を想定しており、開示・電子提供制度・バーチャル総会への対応を含みます。
招集準備(会日 8 週間前〜)
1. スケジュールの策定
- 決算日・基準日の確認、取締役会決議日(招集決定)
- 招集通知発送日(会日 2 週間前まで/上場会社は 3 週間前推奨)
2. 基準日と株主名簿の確認
- 議決権行使の基準日を定款で確認(通常は決算日)
- 信託銀行(株主名簿管理人)に株主名簿を依頼し議決権を有する株主数・総議決権数を確定
招集通知の作成と発送
1. 議案の準備
主な議案区分:
- 取締役・監査役の選任/解任
- 剰余金の配当
- 定款の一部変更
- 組織再編(合併・会社分割・株式交換等)
- 役員報酬の改定
- 自己株式取得の承認
2. 招集通知の電子提供
- 会社法施行令 4 条の 2、2023 年 3 月以降義務化
- 電子提供措置事項を会日 3 週間前までに自社サイトおよび EDINET に掲載
- 書面交付請求株主には書面(アクセス通知+交付書面)を発送
3. 議決権行使の準備
- 議決権行使書面(紙)の様式を作成
- 電子投票プラットフォーム(ICJ・三井住友信託 等)の設定
- 機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームへの登録
議事進行の準備
1. 議事進行台本
- 議長セリフ・議案上程順・採決方法を網羅した台本を作成
- 想定問答集(Q&A)を法務・経営企画・各議案担当部門で作成
2. リハーサル
- 会日 1 週間前までに通しリハーサルを実施
- 議長・事務局・受付・通信担当の役割を確認
当日の運営
1. 受付
- 議決権行使書・株主証の確認
- 同伴者・代理人の本人確認
- 報道関係者・オブザーバーの誘導
2. 議事進行
- 開会宣言 → 報告事項 → 議案上程 → 質疑応答 → 採決 → 閉会
- 質疑応答は議長の指名により行い、議事整理権を適切に行使
3. 採決
- 議決権行使書面・電子行使・当日出席の票数を合算
- 採決結果を議長が宣言
バーチャル/ハイブリッド総会
1. 形態の選択
- ハイブリッド参加型(出席権なし)/ハイブリッド出席型/バーチャルオンリー型
- バーチャルオンリー型は産業競争力強化法に基づく定款変更が必要
2. 留意点
- 通信障害時の対応手順を事前に策定し招集通知に明記
- 質問の受付方法(チャット・音声)と運営ルールを明示
- 本人確認・なりすまし防止策(ログイン ID/二要素認証)
終了後の手続
1. 議事録作成
- 会日後速やかに議事録を作成し代表取締役・議長が記名押印
- 本店に 10 年備置/支店に写しを 5 年備置
2. 決議通知・開示
- 決議通知の発送(株主向け)
- 臨時報告書(金商法)・適時開示(取引所規則)の提出
- 役員変更登記(会日後 2 週間以内)
3. 振り返り
- 質疑応答内容・運営上の改善点を記録し次年度に反映