経理マニュアル
概要
〔会社名〕の経理業務(仕訳・支払・請求・月次決算)の標準手順をまとめたマニュアルです。経理担当者および経理業務に関わる管理職を対象とします。
実際の仕訳例・勘定科目体系は別紙「勘定科目一覧」を参照してください。
1. 月次スケジュール
| 日 | 業務 |
|---|---|
| 当月 末日 | 月末締め・棚卸 |
| 翌月 5 営業日目 | 経費精算締切 |
| 翌月 7 営業日目 | 仕訳完了・試算表作成 |
| 翌月 10 営業日目 | 月次決算確定・経営会議報告 |
| 翌月 25 日 | 給与振込・源泉徴収納付 |
| 翌月 月末 | 取引先支払振込 |
このスケジュールは経理担当・社労士・税理士で共有し、変更時は事前周知します。
2. 仕訳の基本ルール
2.1 入力タイミング
- 取引発生から 3 営業日以内 に仕訳を入力する
- 月末に近い取引は当月中に必ず計上(翌月送りは原則禁止)
2.2 証憑保管
- 紙の証憑は月単位で綴り、書庫に 7 年間保管
- 電子帳簿保存法対応のため、メール・PDF 領収書は経理システムに添付保存
- スキャナ保存を行う場合はタイムスタンプ付与
2.3 修正仕訳
- 過年度の修正は税理士確認のうえ前期損益修正で計上
- 月次決算後の修正は「月次修正一覧」に記録し、変更理由を残す
3. 支払業務
3.1 取引先支払
- 月末締め → 翌月末払い(特別な契約がある場合は契約条件優先)
- 振込手数料は当社負担(特約のある先は除く)
- 〔支払承認金額基準〕 円超は経理部長承認、〔役員承認金額基準〕 円超は役員承認
3.2 給与支払
- 締日:当月末
- 支払日:翌月 25 日(25 日が休日の場合は前営業日)
- 振込前日までに振込データを確認
3.3 税金・社会保険
| 項目 | 納期 |
|---|---|
| 源泉所得税 | 翌月 10 日 |
| 住民税 | 翌月 10 日 |
| 社会保険料 | 翌月末日 |
| 法人税・消費税中間 | 半期末 + 2 か月 |
| 法人税・消費税確定 | 期末 + 2 か月 |
納期遅延は延滞税・加算税が発生するため厳守。
4. 請求業務
4.1 請求書発行
- 月末締め → 翌月初に発行
- 請求書には適格請求書発行事業者番号を必ず記載(インボイス制度)
- 発行後はファイル名
YYYYMM_顧客名_請求書.pdfで保管 + メール送信
4.2 入金消込
- 銀行入金は当日中に入金確認
- 未入金は翌月 10 日時点で督促リスト作成、営業担当へ連絡
- 入金消込は CRM・会計システム双方で完了させる
4.3 売掛金管理
- 入金遅延 30 日:営業担当より状況確認
- 60 日:経理部長による督促状送付
- 90 日:法務担当を交え対応方針を協議
5. 月次決算
5.1 締め作業
- 経費精算の締切確認
- 売上計上もれチェック(CRM と突合)
- 仕入・外注費の計上もれチェック
- 棚卸資産の評価(在庫がある場合)
- 減価償却・前払費用・引当金の計上
- 試算表作成
5.2 月次報告
経営会議向けに以下を作成・共有:
- 試算表(PL / BS)
- 主要 KPI(売上・粗利・営業利益・キャッシュ)
- 部門別 PL(部門会計を採用している場合)
- 大型支払・特殊取引のメモ
5.3 監査対応
- 期中:四半期ごとに税理士レビュー
- 期末:監査法人 / 税理士による本決算監査
- 指摘事項は次月までに対応・記録
6. 内部統制・牽制
- 支払と仕訳は分離:支払指示者と仕訳入力者は別人格
- 承認なしの支払禁止:振込前に必ず承認者の押印・電子承認
- 月次で銀行残高照合:会計システム残高と通帳・ネットバンキング残高の差異をゼロに
- 権限変更時は引継一覧作成:権限保有者が代わったときは前任・後任で引継書を残す
7. 困ったとき
| 内容 | 連絡先 |
|---|---|
| 仕訳の判断 | 顧問税理士 |
| 給与・社保 | 顧問社労士 |
| 法人税・消費税 | 顧問税理士 |
| 内部統制・契約 | 法務担当 |
| 経費精算ルール | 経理担当(社内) |
不明点は自己判断せず、必ず顧問先へ照会してください。