顧客クレーム対応マニュアル
目的
このマニュアルは、〔会社名〕が顧客から受ける重大クレーム・苦情について、初動から再発防止までの対応手順を定めるものです。
通常のカスタマーサポート対応は CS マニュアル(MAN-010)に従い、本マニュアルは MAN-010 でエスカレーション対象となった案件、および当初から重大と判断される案件を対象とします。
クレームの重要度分類
| 区分 | 内容 | 対応主体 |
|---|---|---|
| 一般 | 通常の問合せ・軽微な不満 | CS 担当(MAN-010 で完結) |
| 重大 | 法的請求・健康被害・多額の損害賠償要求・SNS 拡散の予兆 | CS マネージャー+法務 |
| クライシス | 人命・大規模情報漏洩・メディア取材・行政指導 | 経営層+広報+法務(緊急対策本部) |
判断に迷う場合は上位区分とみなし、必ず上長に相談してください。
初動対応
1. 傾聴・事実確認
- まず最後まで話を聴き、共感の姿勢を示す(反論・言い訳を先にしない)
- 通話の場合は録音同意を取得し、5W1H で事実を整理
- 推測で回答せず、顧客情報・契約内容・取引履歴を確認後に折返す
2. 一次回答
- 受け止めたこと・調査開始を伝える
- 回答期限を明示(原則 24 時間以内、複雑な案件は 3 営業日以内)
重大クレームのエスカレーション
即時報告(覚知から 1 時間以内)
- CS マネージャー → 事業部長 → 経営層
- 報告チャネル:社内チャット
#complaint-majorおよび電話
報告内容
- 顧客情報・クレーム概要・要求内容
- 想定される影響(金額・人数・レピュテーション)
- 暫定対応案
法的リスクへの対応
1. 関連法令
- 消費者契約法(不当条項・取消権)
- 製造物責任法(PL 法)
- 景品表示法(優良誤認・有利誤認)
- 特定商取引法(クーリングオフ)
2. 法務連携
- 損害賠償請求・契約解除請求があった場合は法務に即時相談
- 弁護士からの通知書受領時は本人回答せず必ず法務に転送
反社会的勢力・不当要求
- VI-003 反社会的勢力対応規程に従う
- 不当要求と疑われる場合は単独対応せず、複数名で対応・録音
- 特殊暴力防止対策連合会(特防連)または警察と連携
個人情報漏洩クレーム
- 漏洩の疑いを認知した時点で情報セキュリティインシデント対応マニュアル(MAN-004)を起動
- 個人情報保護委員会への報告(72 時間以内)と本人通知を法務・CSIRT と連携実施
SNS/メディア炎上の予兆検知
- SNS モニタリングで投稿数・拡散速度を確認
- リツイート 1,000 件超/著名人言及/報道機関接触は経営広報へ即報
- 公式見解の発表可否は広報・法務・経営層が協議
解決策の提示
提示可能な救済手段:
- 謝罪(口頭/書面/訪問)
- 返金・代金減額
- サービスクレジット・代替品提供
- 改善約束・再発防止策の説明
金銭的対応は社内決裁基準に従い、独断での合意・覚書締結は禁止。
記録
- クレーム台帳に全件登録(顧客情報は最小限・アクセス制限)
- 対応経緯・通話録音・メールを案件ごとに保管
- 是正措置・効果検証を記録
再発防止
1. 根本原因分析
- なぜなぜ分析・FMEA 等で構造的原因を特定
2. 全社共有
- 月次でクレーム傾向レポートを経営層・関係部署へ配信
- 重大事案はケーススタディとして社内研修に活用
3. プロセス改善
- 商品・サービス・社内規程・契約書ひな型の見直しに反映